東雲誕生物語
shinonome story
山見の里 菓子司 丸中は、1943年(昭和18年)の創業以来、伝統の味を守り続けております。
看板商品である「東雲」は、米粉や小麦粉などを配合して作った生地に、上白糖を煮たシロップとくるみ、胡麻を加えて練り上げた手作りの和菓子で、初代・中島喜栄二とその叔父である久保伊八郎によって考案されたものです。
終戦間もない当時は、砂糖などの材料が配給でなかなか手に入らない時代でした。二人は和菓子の落雁を作った後に余りが出るのをもったいなく思い、「これを使って何か菓子が作れないだろうか」と考えました。
そして、余った落雁に当時農家でよく手に入ったくるみと胡麻を加えて作ったのが「東雲」の始まりです。
「東雲」という名前は、「明け方」を意味し、くるみはさわやかな明け方の空に浮かぶ雲を、胡麻はねぐらを立って飛び交う小鳥の群姿を表しております。
平和な日常のよきふるさとの想い出をお菓子に託して作り上げ、その意味にあやかり「東雲」と名称いたしました。